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「デザイン経営」の勉強会に参加した理由

「デザイン経営」宣言というレポートが経産省と特許庁から公表されて2年ほど経ちます。

2019年頃はネットでも話題になっていましたが、最近はあまり見かけなくなりました。

やはりコロナ禍で景気が悪くなると、世の中はデザインなどにかまっていられないのでしょう。

しかしコロナ禍で、価値観が大きく変わった部分や、ビジネスのやり方を大きく変える必要も浮き彫りになり、今までの商売のやり方では食っていけない、新しいことを始めなければならない、など経営者は大変な時期を迎えていると思います。

そういう中で、やはりデザインの力というものが一層重要視されるべきだと感じています。

「でも、デザインってよくわからないし、なんか効果あるのか?」

という中小企業の経営者の疑問は昔から言われています。経営にはITの力が必要だと政府が主導して啓蒙活動を行い予算をつけていますが、デザインに関してはまだまだな感じです。

そんな中で、最近ある公益財団主催のデザイン経営を学ぶ勉強会に参加しました。中小企業の経営者を中心に10社とデザイナーが10人一緒になってデザイン経営を3ヶ月、10回に渡りグループワークを通して学ぶという講座です。

僕自身も「経営にはデザインが必要です!」と10年以上言ってきて、セミナーも行ってきましたので「デザイン経営」をお金と時間を使って勉強するのは今さらな感じもしました。しかし、意識の高いデザイナーさんと中小企業の経営者さんと毎週お会いできるのは、知識を学ぶよりも貴重な体験だと感じたのです。そしてその人たちと一緒に考えてみたり、お話を伺ってみたりすることの方が何よりの貴重な学びになると思いました。

また、「デザイン経営」とはいったいなんなのか?ということは政府が発行しているレポートやパンフレットを読めば書いてありますので、知識としては理解できます。

しかしずっと疑問なのは、「デザイン経営」ってこれまでのマーケティング戦略やブランディング戦略と何がどう違うのか?「デザイン経営」に「デザイン思考」を取り入れろというけれど、そもそも「デザイン思考」って何かがよくわかりません。デザイナーの思考を経営に生かす、と言われても、デザイナーはみんなそのような思考をしているのか?むしろそれってアメリカのIDEOのようなデザインコンサルファームの中のデザイナーの思考であって、日本の一般のデザイナーははたしてどうなんでしょう?という疑問とか、なぜ「デザイン経営」に関してUXやUIデザイナーばかりが話題にして、グラフィックデザイナーはまったくと言って良いほど話題にしていないのか?なぜ特許庁が旗振り役なのか?意匠登録の数を増やしたいのか、何を企んでいるのか?

などなど、モヤモヤしていることがたくさんあるのです。

この講座で何か気づきが得られれば良いな、素敵な人たちと出会えれば良いなあとちょっとワクワクしています。今後ブログにも、感じたこと、気づいたことや学んだことを書いていきたいと思います。

 

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熊谷淳一

熊谷淳一

株式会社ノイエ 代表取締役。デザインで経営を伸ばす経営コンサルタント・クリエイティブディレクター。デザインは第5の経営資源としてデザイン経営とマーケティングの研究にいそしむ。 お酒、書と陶芸が好き。 尊敬する人は岡本太郎。
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