来年2025年のNHKの大河ドラマは「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」が決定されています。
蔦屋重三郎(つたや じゅうざぶろう)の物語です。1750年の江戸時代に東京都台東区千束生まれ、洒落本、黄表紙、狂歌本、絵本、錦絵など幅広いジャンルの出版を手掛け、江戸屈指の地本問屋に成長させた人物です。
中でも喜多川歌麿、東洲斎写楽などの才能を発掘して世に送り出し、滝沢馬琴、十返舎一九などの著名な作者と仕事をした、いわば出版プロデューサーの元祖のような人ですね。江戸の庶民文化の担い手として、江戸時代後期に大きな影響を与えた人なのですが、蔦屋重三郎という名前はあまり知名度が高くないと感じます。
書店大手企業の1つである「TSUTAYA」は、創業者の祖父が営んでいた屋号が蔦屋重三郎にあやかって「蔦屋」と名付けられたともいわれています。
その蔦屋重三郎の生まれが東京の台東区、浅草なので、今、台東区や墨田区なでは大河ドラマの経済効果を狙って様々な準備をしている最中です。今回のセミナーもその一環として行われます。
大河ドラマの経済効果は凄まじいものがあり、2023年の「どうする家康」で浜松訪問観光客の経済効果は、静岡県内に408億円をもたらしました。主演が嵐の松本 潤なので、ファン層が厚く、徳川家康も人気の人物ですので、経済効果がないはずがないですよね。
2022年の「鎌倉殿の13人」は鎌倉を中心とする神奈川県に約307億円の経済波及効果の試算。小栗旬が主演、新垣結衣、菅田将暉、大泉洋など人気の俳優陣で、これもコロナ禍の中、鎌倉への観光客が押し寄せました。
2021年大河ドラマ「青天を衝け」は今年のお札の顔になる渋沢栄一の物語で、主演が吉沢 亮でした。生誕地の深谷の経済効果は8.2億円増だったそうです。「どうする家康」の408億円や「鎌倉殿の13人」の307億円と比較すると8,2億円というのは大きくない気がしますね。やはり、歴史上の武将と違い、日本経済の父と言われるおじさんの物語はあまりウケないのもしかたないのかなと感じました。しかし深谷という小さな自治体にとって、令和元年度の約6700万円と比べてなんと133倍もの経済効果がもたらされています。
僕も深谷の商工会議所の主催で、渋沢栄一の大河ドラマの経済効果を活用すべくお土産のデザインやプロモーションのパッケージをどうすれば良いのか、というセミナーに登壇させていただきました。
今回の台東区のセミナーもまさに同じテーマで、来年の大河ドラマに向けてどのような準備が必要なのか、パッケージデザイン、特に世界から人が集まる観光地の浅草や上野がある台東区のお土産品のデザインに関してお話させていただきます。次回の大河ドラマの主演が横浜流星さんですので、ファンの聖地巡礼も増えることでしょう。江戸文化のブームも巻き起こるのを期待しています。
4月16日火曜日18時から2時間 台東区民会館9階ホールで開催いたします。
ご興味のある方はぜひどうぞ。
コメント