人生は川の流れのようにゆっくり流れていく
川は幾重にも分岐があり、
多くの人は緩やかな方の広い川の分岐の方へ流される。
水温もぬるくて気持ちいい。
みんなも同じ方にユルユルと一緒に流れていく。
一方、狭い川の分岐は水が冷たく流れが厳しい。
こちらに流れてくる人は数が少なく、
自分の意思を持って流れに入ってくる。
そして急流を懸命に泳いで進む。
どちらの川も、突然思いもしない分岐が現れる。
それまで手足を動かして筋力をつけてきた人は自分の行きたい場所へ泳ぐことができるが、
プカプカと漂っていた人は流れに翻弄される。
どこにいくのかわからないまま不安に思いつつ、大勢の人と一緒に流されていく。
ぬるい川から冷たい細い川のへ方向を変えて流れに入ってくる人たちがいる。
水は冷たいが、自分の行きたい場所へ泳ぐ体力を手に入れ、自分の意思で進んで行く。
ある時、陸地へに上がる人もいる。
すると時間が止まる。
そこで立ち止まり、何かに気づいて違う分岐を選ぶ人と、止まったまま歳をとっていく人がいる。
川は何年、何十年に一度、大きな分岐が現れる。
同時に、毎日毎日小さな分岐がやってくる。
その分岐に気づく人もいれば、気づかずに流されるままの人もいる。
川の終点は人によってすべて違う。
最後にどんな景色が待っているのか誰にもわからない。わからないけれども、どこへ辿り着くのか不安に思いながら流されていく人と、自分の思い描く場所を胸に、泳ぐ人とがいる。
どちらを選ぶのか、その自由はすべての人に与えられている。
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