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デザイン料はコストではなく、投資

ノンデザイナーというのはデザイナーではない人達のことを言います。ここ数年でノンデザイナーのためのデザインの教本が何冊か出版されています。売れているのかどうかはわかりませんが、出版が続くということは出版社が売れるであろうと見越しているのか、時代が求めている方向なのか。きっとその両方なのでしょう。僕も何冊か読みましたけれど、デザイナーにとっては当たり前すぎて、面白くもなんともありません。しかしアマゾンやツイッターの評判を見ると、読者がとっても喜んでいるようです。

実は僕も自治体主催のセミナーの講師を依頼される時に、デザインのセミナーをお願いされたことが何度かあります。その時に主催者様には「2時間の話を聞いたくらいでデザインが出来るようになることはありえないですから、そのようなセミナーはあまり意味がありませんよ」と申し上げています。デザインはプロのデザイナーに依頼することを前提に経営を考えたほうが得策です。

経営者は経営をするべきであって、チラシやホームページを自分で時間をかけて作っても仕上がりはひどいものになるのは目に見えていますし、その時間とエネルギーがあるのなら、社長としてお客様とのコミュニケーションや営業や商品企画などのもっと大切なことを考えるべきだと思うのです。

「デザイナーに依頼するのをどうすればわからない」という方も多いようですので、デザイナーの選び方やデザイナーへの指示の仕方、つきあいかたをセミナーにするならば意味があります、と言いそのようなセミナーをやらせていただいたこともあり好評でした。

自分でデザインしてしまう理由はなんといってもお金を節約したいということなのでしょう。たしかに自分で作ればお金はかかりません。しかし効果的なものを作れなければ、お金はかからなかったけれども、モノも売れないという、まったく意味のない行為をしている事になるのです。社長の人件費を考えれば赤字です。おまけに出来上がったデザインがひどく安っぽいものであれば(そういう場合がほとんどですが)自社の印象や信用を傷つけることになります。

「デザイナーに高いお金を払って、カッコいいデザインを作ってもらったことがあるけれど、全然売れなかったぞ!」という声もよく聞きます。普通のデザイナーはデザインはできるけれども売るためのマーケティングの知識がありませんからそれは当たり前です。

ですから、僕がやらせていただいているセミナーのほとんどの時間はマーケティングのお話をさせていただいております。社長はデザインの教本など読まないでマーケティングを勉強するべきです。マーケティングはモノを売るための戦略です。デザインは戦略に則った戦術のひとつのツールにすぎません。マーケティングとデザインの両面に詳しいデザイナーに仕事を依頼するのが正しい選択だと思っています。

デザイン料はコストではなく、投資だと考えるべきなのです。投資というのは大きくなって帰ってくるお金の使い方です。売れるかどうかわからないままお金を使うのは、それは博打です。「俺はこのデザイン気に入ってるんだけれど売れなかったなあ」ということをおっしゃっている経営者さんは、なんの根拠もなく「この株は上がると俺は思ってたのになあ」といっているのと同じです。必ず投資した分以上の元を取るためのデザインを作る必要があるのです。そのためにはどのデザイナーに依頼すれば良いのか?それはまさに経営判断です。

デザイン
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熊谷淳一

熊谷淳一

株式会社ノイエ 代表取締役。デザインで経営を伸ばす経営コンサルタント・クリエイティブディレクター。デザインは第5の経営資源としてデザイン経営とマーケティングの研究にいそしむ。 お酒、書と陶芸が好き。 尊敬する人は岡本太郎。
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