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感性工学会の研究発表会に参加してきました

日本感性工学界という団体がありまして、その研究部会のひとつ、感性商品研究部会の研究発表会に行ってきました。
この学会は一体何かと言いますと、現代の工業的、理論的、科学的、技術的な物に、これからは「感性」という価値を一緒に入れ込んで考えなくてはいけないよね。そこらへん考えて行こうか。と言った趣旨で(たぶん)、様々な分野の学者さんや社会人、学生さんたちが集まって研究している団体です。
その中の感性商品研究部会というのは、主に大企業の商品開発の方や、メーカーの方、学生さんなどがメンバーのようです。実は僕は始めて参加させていただいたきました。代表が早稲田大学ビジネススクールの教授の長沢伸也伸也氏で、デザインマネジメント研究の第一人者の方です。僕はこの方の本にとても影響を受けておりますので、ちょっとミーハー気分ではありましたが、お会いできて嬉しかった。
場所は早稲田大学。土曜日というのに、学生さんがわんさかいて、もう一度あのころに戻りたい気持ちにさせられましたね。校舎は最新最大の11号館で、ツタのからまるチャペル的な、昭和のイメージはどこへやら、ハイテクビルの校舎でした。
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大隈先生の像。写真を撮っている受験生やサラリーマンなど多数。
「排泄介護における紙おむつの功罪」というテーマの研究発表を拝聴しました。一体何の話だろう。と思っていましたが、なかなか深いお話でした。
大人用の紙おむつのメーカーの方の発表でした。今、紙おむつの需要がうなぎのぼりに増えおり、これからも伸びていく。世界的にもそうなるでしょう。高齢者が増えるからね。介護の現場では、皆さん紙おむつをしたがらないそうです。まあ、そうだろうな。自分もそうだよな。しかし生活の中で、どうしても必要なアイテムになるわけです。いかに、恥ずかしくない紙おむつを開発できないか。機能的には世界一なのだが、つける人の「気持ち」という事がないがしろにされている。ここには感性が欠けている。
という発表でした。参加された方からは活発な意見や、アイデア、感想が飛び出て、非常に勉強になりました。
意外だったのは、死んだら紙おむつをさせられるそうです。体の穴を全部綿とかでふさぐわけですが、しもの方は紙おむつをはかされ、おむつのまま焼かれるのだそうです。
ぜひ、かっこいいおむつを誰かがデザインしてくれないかな。
次の発表は、京都の老舗菓子のお店がなぜ、数百年間も経営が続いてこられているのか、という分析でした。
ブランディングや、マーケティング、商品企画などの分析。ラグジュアリーブランドによる経営の研究チームの方のプレゼンテーションでした。広告もしない、店も一店舗のみ、愛想もないが、商品はこだわり尽くした逸品の干菓子。このような経営が数百年も続けられているのです。東京では全く考えられない経営手法が京都では可能だということが驚きです。
この高いものが売れない時代にラグジュアリーブランドはやっていけるのか?いや、結構富裕層だけをターゲットにして、うまくやっていける手法なのかも。興味深かったです。
懇親会は早稲田大学内のカフェで、本当にいろんな方とお話しさせていただき、楽しい時間をいただきました。とても勉強になりました。
夜の8時になると、大隈講堂の鐘がいい音で響くのです。外はカエルの大合唱で、これには驚きました。

デザイン
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熊谷淳一

熊谷淳一

株式会社ノイエ 代表取締役。デザインで経営を伸ばす経営コンサルタント・クリエイティブディレクター。デザインは第5の経営資源としてデザイン経営とマーケティングの研究にいそしむ。 お酒、書と陶芸が好き。 尊敬する人は岡本太郎。
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