不況でも最高益の企業が14日の朝日新聞朝刊1面に紹介されていました。
コンビニ3社、日高屋、王将、ユニクロ、ニトリ、ABCマート。これらに共通するのは「安い店」ということ。コンビニは安くはないのですが、たばこのついで買いが増えたことと安いプライベートブランドが売れているとのこと。ポイントは—「安さ」は必要条件だが、加えて「わかりやすさ」と「便利さ」で納得感を提供できるかどうかが業績を左右させる—とありました。
ここでいう「わかりやすさ」というのは、「他社と比べて何が違うのかがわかりやすい」という意味なのだと思います。それはその企業の強みや商品の特徴が際だっているというのもありますが、他方でその強みをどうやって消費者にアピールできているのかという「コミュニケーションデザイン」のわかりやすさも重要であると考えます。
店に行けばわかりますが、きちんと計算されたPOPがちゃんと活用されていますし、コンビニ、ユニクロ、ニトリ、ABCマートは最近テレビCMでも頻繁にお目にかかります。
中小企業は「良い商品、強い商品」の開発に力を入れますが、不況でも不況でなくてもプロモーションには「そんな予算はないから広告費は削減だ」などと言って、販売のチャンスを自ら狭めています。
プロモーションは経営というクルマのひとつの車輪です。予算がないからタイヤは3つでいいや、とはならないはずなのに、結構それをしてしまう会社がなんと多いことか。
売れなければ意味ないのだから不況の時こそ売るための戦略にお金をかけるべきだと思います。
記事の最後にユニクロの柳井会長のコメントで「不要な物は買わない時代。メリットがあると気づいてもらう商品を作り、爆発的に売る」とありました。いかに「メリット」をうまくアピールできるのかが重要だと思うのです。「爆発的に売る」というのはいかにも柳井氏らしい言葉ですがヒートテックが爆発的に売れた理由のひとつとしてはよく練られたプロモーション活動があったからというのは、デザイン・広告業界では知られています。
ヒートテックのプロモーションは世界三大広告賞の全てにおいてグランプリの受賞を達成しています。 カンヌ国際広告祭、CLIO AWARDSのインタラクティブ部門と“One Show”のインタラクティブ部門でグランプリを獲得。現在ユニクロは8つの広告賞で合計21の賞を受賞しています。
ユニクロほどのお金を投入することは中小企業にはできないとしても、経営を伸ばすためにはプロモーションに力を入れるのは必須であるという意識を持つことは重要であると思うのです。
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