やっぱりというか、ついにというか、日本中で新型コロナウイルスの感染者が増大しています。
大勢が集まるコンサートや会議などは中止や延期になり、飲食店も人が入らない、観光地はガラガラ、スポーツジムも危険視されています。オリンピックの後の不景気が一足先にやってきた感じです。(というか、オリンピック景気もあまり実感がわきませんが。)
このままだと卒業式、入学式も縮小され、送歓迎会の宴会や飲食も減るでしょうね。中小企業の小売業は結構大変なのではないでしょうか。桜の咲くお花見の季節も人がいなかったりして。人のいない上野公園なんてイメージできませんね。
日本政府に対してはダイヤモンドプリンセスの対処についても、中国からの渡航者を全面入国禁止に未だにしていないことについても、いろいろと批判も出ていますが、もうこうなっては自衛するしか手はないでしょう。目に見えないウイルスです。症状が出ておらず、本人が自覚していなくても感染しているというのだから、タチが悪いです。これから収束に向かうのではなく、拡大するのではと思っています。
政府のせいだ、自治体の体制はどうなっている、マスクが入荷されない、などと不満はたくさん出てくるでしょうが、今一番大事なことは個人個人が今できることをきっちりやることです。
咳エチケットを守り熱があるのに人込みに出かけないなど、他人に対してのモラルと、手洗い、うがい、栄養と睡眠を十分にとりストレスコントロールをして自己防衛に努める。今できるのはこれくらいでしょうか。弊社でも時差通勤をするために、しばらくの間営業時間を後ろにずらしました。
経営の売り上げが伸びない中小企業の経営者も同じです。景気(外部環境)が悪いことを政府や社会のせいにして批判してみても業績は改善しません。まずは自社でできることをコツコツ改善していくしかないのです。問題はそのスピードです。
コツコツというのは「休まず怠らず真面目に取り組むさま、少しずつ確かに進捗する様子、地味に物事に長期的に取り組むさま」という意味ですが決してノロノロという意味ではありません。のんびりと対処していると命が危ない。つまり病気と違って、お金が尽きたら会社は終わりなのです。
中小企業の倒産の理由で一番多いのは「販売不振」ですが、2番目は「既往(きおう)のしわ寄せ」です。これはいわゆる「ゆでガエル」の状態のことを言います。経営状況が不振だとわかっていても、何の手も売っていない、もしくはノロノロと対処しているうちに、資金がショートしてしまって、倒産に追い込まれます。
倒産の引き金となる事象は或る日突然にやってきます。お得意様からの取引が突然半減した、親会社が潰れた、取引先からの入金が遅延した、などなど、中小企業の経営にはのんびりはあり得ません。
弊社にも手遅れになってからご相談に来る方が時折いらっしゃいます。お金の余裕がなくなってからでは販売促進の手段に投資できません。チラシやホームページを作った翌月から売り上げが上がるなどと思っている方もいますが、それは大間違いです。そんなに商売は甘くありません。昨今の大企業では黒字にもかかわらず、希望退職者を募る、つまり首切りを行なっています。経営的には正しいやり方です。(社会的には如何なものかとは思いますが、首を切られる方の問題もあることは事実)
オリンピックの後の不景気、中国経済の落ち込み、新型コロナウイルスによる消費者行動の鈍りなど、今、中小企業にとってはのんびりしている場合ではありません。新規顧客の開拓や、自社のブランディングなどの市場浸透戦略や新市場進出、新商品開発など、次の一手をすぐにでも実行する時だと思っています。
コメント