社長ブログ:クマデ総研

お金がないからデザインは後まわし

ある社長が自社の新製品をチラシを使って説明していました。小さな文字でぎっしりと書かれた文字、気味の悪い女性の写真、肝心の商品名が小さくどこに書かれているかもわからないし、商品写真もわかりにくい、とにかくだめだめなデザインのチラシでした。

デザインの見栄え以前に内容の構成やコンテンツがダメ。

そこで、これは早急に作りなおしたほうがいいですよ、と助言(気持ち的には警告)させて頂きましたが、「いやあ、お金がかかるからしばらくしたら考えます。商品が売れればお金ができますからね。」とおっしゃいました

僕がデザイナーなので作りなおしたほうが良い、なんて言い出すと「こいつデザインの仕事を売り込んでるな」みたいに思われるのでしょうか、みなさん下がり眉笑いを浮かべて丁寧に断ってきます。

よく、こんな名刺でビジネスしているなあ、とかこのホームページはなんのためにあるのか?といった手作りの販促ツールを平気で使ってる方が多いのですが、皆さん異口同音におっしゃるのが「お金がかかる」です。

「あんまり売れてしまうと困るんです」とか「売るつもりはありません」とか言ってくれればこのようなツールを使っているのは非常に明快なのですがまあ、そんな人はいません。みんな切実に売りたくてたまらないはずです。

このようなダメな販促ツールは切れないのこぎりで木を切っているようなものです。なかなか切れない。切るのに時間がかかる。労力もかかる。ストレスも多い。

お金ができたら切れるのこぎりを買おうと思って毎日頑張っていますが、そのお金がなかなかできません。そうこうしているうちに廃業です。じっとしているだけでもコストは掛かりますから、時間勝負なのです。

世の中にはお金がない人にお金を貸してくれる銀行という仕組みがあります。最初にお金を借りて切れるのこぎりを買ってきて、ズバズバ木を切っていく。売れたお金で借りたお金を返していく。これが経営ですよね。社員の給料や家賃もこうやって支払っているはずです。しかし販売という経営の中でも非常に重要なポイントにお金をかけない方が多いのはなぜなのか?これでよしとしている根拠は何なのか?

ずっとそのことを不思議に思い、考えてきましたが最近気づいたのは、そういった人たちはお客様の事を考えていないということなのだと思いました。

自分がお客さんの立場だったらそんな不気味で怪しいチラシは不安な気持ちになります。見づらい文字やなんのメリットがあるのかわからないツールを見せられても嬉しくない。

冒頭の社長さんのチラシを見せられていた人にあとになって「どうですか?この商品」とお聞きしたところ「限りなく怪しい商品ですねえ」と苦笑していました。

だから僕は「デザインはおもてなしだ」と思っているのです。おもてなしの心のない商売は長く続きません。

経営
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熊谷淳一

熊谷淳一

株式会社ノイエ 代表取締役。デザインで経営を伸ばす経営コンサルタント・クリエイティブディレクター。売れるデザインをつくるためにマーケティングの研究にいそしむ。 酒好き。書と陶芸好き。 尊敬する人は岡本太郎。

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