16日、パナソニック汐留ミュージアムの学芸員照明研究会のセミナーの講師をさせていただきました。テーマは、「美術館展示パネルの可視性、可読性〜良い展示パネルの条件」ということでお話しいたしました。50館の美術館、博物館の学芸員さん62名のかたに来ていただきました。
パナソニック電工本社の5階ホールは広くて美しく、さすが大企業の風格とホスピタリティ!スタッフの方もとても良くしていただき、ありがとうございました。
読みやすいパネルの要素として、文字間、行間、時間、字切れについて、様々なシミュレーションの例をスライドでお見せして、大胆にもパナソニック汐留ミュージアムさんのキャプションや解説パネルに赤入れ添削し、こうするともっと良くなりますなんて、とっても失礼な(しかしわかりやすい)事例をお見せしました。汐留ミュージアムの学芸員さん方は笑って許してくれましたが、失礼いたしました!
パネルのデザイン、イメージのお話と、解説パネルのコンテンツの内容を、もっと美術愛好家向けの内容から、アートをエンターテイメント化するために、楽しく、興味を持ってもらえる内容を考えていきましょう。というご提案をさせていただきました。
時間が50分と短く、しかし話の内容は盛りだくさんなので、駆け足の話になってしまいました。冗談カマス余裕もなくて、ちょっと堅い講義になってしまったかもしれません。
そのあと、実際に学芸員さんに自分の美術館で使用している解説パネルを持ってきていただき、個別に公開添削レビューをさせていただきました。6館の美術館、博物館さんがキャプションを持参してくれましたが、時間の関係でこれも駆け足。申し訳なく思っております。
そのあと、地色を6種類のグレーと、細、中、太のフォントと、白抜き、墨文字に分けた18種類のキャプションに、色温度と照度を変えた8種類の光をあてて、近い距離と離れた距離で見てもらい、見え方を比較するという実験を行いました。これは60名全員に実際に見ていただき、統計を取りました。
非常に盛りだくさんで、充実したセミナーだったと思います。
セミナーでお会いした学芸員の皆さんは解説パネルに関して感心が高く、とても熱心でした。
懇親会にも30人も来ていただいて、嬉しかったです。私も本当に、全員の方一人ひとりとじっくりお話がしたかったなあという気持ちでいっぱいです。
セミナーに来ていただきました皆さん、これも縁ですので、ご相談があればお気軽にご連絡くださいね。
本当にありがとうございました。
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