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デザインというわかりにくいものをきちんと伝える責任はデザイナーにある

デザインは経営に必要である、と僕はもう10年以上も前から言ってきました。大企業はもとより、中小企業の経営に於いても同じです。むしろ、中小企業の方が、デザインの必要性が高く、市場規模が小さい分だけ効果が高いと思っています。

最近、「デザイン思考」などというキーワードを掲げて、やっと経営者向けにデザインの大切さをうたう本も出版されてきました。写真は昨年、丸善本店で、CDO(チーフ・デザイン・オフィサー)コーナーを見つけたので、ちょっと嬉しかったですが、よく見るとそれらの本のほとんどがアメリカ人の翻訳本でした。やはりまだまだ日本の経営者はデザインへの理解はこれからだなと感じました。deo

日本の会社の97%を占めている中小企業の経営者がデザインの必要性を理解してくれれば、きっと日本の経済も活力を取り戻すのでは、と強く信じています。

良い商品やサービスを提供しているにもかかわらず、売れない、売れないと嘆いている経営者が多いのですが、そういう会社の販促ツールやカタログ、ホームページなどを見ますと、これでは売れないのは当たり前だな、という事が多いのです。しかし、経営者は気がついていない。
正確に言えば、気がついていないというよりも、「まあ、そんな感じでいいんじゃないの」と思っている。
さらに言えば、
「デザインとかお金かける余裕がないし、デザイナーと言っても、誰にお願いすればいいのかよくわからない」
「クラウドのサービスでは、安いデザインが買えるから、それで十分じゃない」とか。

つまり、デザインに「価値」をほとんどおいていないのです。
デザイナーからもリーマンショック以来、デザインでは食えない、食えないという声がたくさん聞こえてきます。

そんな状況を嘆いているだけではデザイナーもらちがあきません。

デザインというわかりにくいものをきちんとわからせるのはデザイナーの仕事です。デザイナーはそれをやってこなかったし、今もやっているとは思えません。自分も含めて反省し、もっともっとデザインの価値を知らしめる必要があります。

経営者に取って最大の関心ごとは「売れるかどうか」です。デザインはオーダーメイドですから、クラウドのような、既製品デザインの安い価格で作る事は厳しいサービスです。ちょっとお金はかかるけれど、投資した以上に多くお金が戻ってくるのであれば、デザインは経営に役立つ大切なものである、という事がわかってもらえるはずですから、デザイナーはデザインによる成功事例をたくさん情報発信するべきだと考えています。

しかし、デザイナーという人種も、なかなか情報を発信するような行動を嫌うし、文章も書けないし、人前でもしゃべりたがらない人が多いので、なかなか状況は大きく変わらないのが現状です。

でも、それをやってかなければ、デザイナーもどんどん食えなくなっていくような気がする。
大企業の細かい販促デザインなんかを大手広告代理店の下で奴隷のように深夜までがんばるような仕事はもう辞めて、もっと中小企業の経営者に向けて、デザインの大切さや成功事例を広めていってほしいと思っています。もちろん、僕もこれからまじめにブログも書いて、情報発信していこうと思います。

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デザイン経営
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熊谷淳一

熊谷淳一

株式会社ノイエ 代表取締役。デザインで経営を伸ばす経営コンサルタント・クリエイティブディレクター。デザインは第5の経営資源としてデザイン経営とマーケティングの研究にいそしむ。 お酒、書と陶芸が好き。 尊敬する人は岡本太郎。
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