すでに10年以上のお付き合い〈広告代理店〉

堀久様

10年以上のお付き合いの理由は、
仕事のやりやすさとクオリティの高さだと思います。

株式会社エーシーシーRS
チーフディレクター 堀 久様

広告代理店で、大手食品卸企業の展示会やイベントを手がけられている、流通業界のマーケティングのエキスパートです。コンビニエンスストアや外食、中食業界の仕事も手がけていらっしゃいます。本社は中央区銀座。

展示会ってグラフィックパネルだけではないじゃないですか。普通のデザイナーのただ絵を描く、パッチワークするだけじゃなくコンセプトを伝えるコミュニケーション力も持っているなと感じました。

熊谷:堀さんは僕が独立したばかりの頃からのお付き合いですよね。かれこれ20年経ちます。以前僕が勤めていた会社のYさんからのご紹介でしたが、どういった経緯だったのでしょうか?

堀様:前にいた会社で、花王に営業か自主プレする必要が出てきた時に、資料をまとめられて、花王のことを知っている人はいないかなぁ、ということでYさんに相談したら、「うちの社員だったデザイナー(熊谷のこと)が花王出身だった」と教えていただいたんですよ。結局花王のガードが堅くてプレゼンしなかったんですけどね。 で、その後食品卸会社の展示会のイメージ作りをやっていただいて、あれはその後の展示会のイメージ作りの基本のベースになっていますよね。プレゼンの仕方とか、やっぱり素晴らしかったですよ。

熊谷:スローガンも私が考えたんですよね。

堀様:展示会ってグラフィックだけではないじゃないですか。展示会全体のコンセプトも含めて企画書があって、それを読みこなしてそれでこういう方向でっていう形になっていると思うんで。そこは普通のデザイナーのただ絵を描く、パッチワークするだけじゃなく、コンセプトを伝えるコミュニケーション力も持っているなと感じました。

熊谷:そうですよね。デザインというのは表面や色形だけを見る人が多いのですが、そうではなくて「まず目的や機能があって、その目的を解決するためのもの」だと思ってますから。

展示会ではスローガンがとても大事だと思っていて、それをシンボルマークにするのであれば「何を伝え、形にするのか」が大事なので、コンセプトを言葉にしたスローガンを考えさせていただいたんですよね。

そんな感じでお付き合いを始めさせていただいたのですけど、それから15年以上のお付き合いを続けていただいている理由は何でしょうか?

堀様:それはやっぱり、仕事のやりやすさとクオリティの高さだと思います。

熊谷:ありがとうございます。でもデザイン会社って星の数ほどありますよね。そんな中で選び続けていただけているのはなぜでしょうか?

堀様:やっぱりお客様の評価っていうのが一番だと思いますね。僕の評価と言うよりも、僕のお客様が評価してくれるというところだと思います。

熊谷:お客様の評価はどういう感じだったのでしょうか?

堀様:「今度、デザインはどこに頼むの」って聞かれて、「いつもの所(ノイエ)です」と答えると、「だったら安心だからお願いして」と言ってくれたり、いろんなお客様からそういいう評価をいただいていたんで。僕としてはお客さんが良いと言ってくれればそれで良いんですよ。

グラフィックデザインという範疇だけのデザインではない「これ」って言ったときに答えが1つ2つではなく、5つ6つ返ってくる。

熊谷:他のデザイン会社と比べて、弊社はどうでしょうか?

堀様:精度の高さがあると思いますよ。デザインを重要視するような仕事はお願いしたいです。まとめ方、見せ方が上手ですし、表現の仕方やどこがポイントなのか、しっかり押さえられていると思います。

熊谷:堀さんから見た弊社の強みって何でしょう?

堀様:「グラフィックデザインという範疇だけのデザインではない」ということでしょうか。 展示やサインなどのデザインもやっていますけれども、いろいろ幅広くやっていると、普通は中身が薄くなってしまうものですが、どれを持ってしても奥行きがある。そういう意味ではお願いがしやすい。「これ」って言ったときに答えが1つ2つではなく、5つ6つ返ってくるじゃないですか。

熊谷:初めての方は、なんでもかんでもやっているので広く浅くやってるの?と思われますが、そうじゃないんですよと一生懸命言っているんですよ。堀さんのように長いお付き合いになるとわかっていただけてるんだなと、嬉しく思いますね。

堀様:あとは、タイポグラフィーという特殊技術、技能ですよね。 元々ずーっと文字に関してこだわってるじゃないですか。文字の使い方、文字の並べ方、形、それに対するこだわりはものすごくあるような気がするし。

熊谷:その通りです!ロゴマークもたくさん作っていますが、文字にはデザイナーの能力が出ると思っています。素人とプロの差というのは文字を見ればすぐわかっちゃいます。文字のセンスとかね。15年以上もタイポグラフィ協会の会員でずーっと文字に関してこだわってます。

堀様:たぶんこういう印刷物ひとつにしても、ハコ組にしても組み合わせて文字を中に並べていくじゃないですか。その時のレイアウトのキレイ汚いってありますよね。そこだと思いますよ。文字って絵と違ってごまかせないじゃないですか。

熊谷:ありがとうございます。 ところで仕事の対応や社員の電話の対応などはいかがでしょうか?

堀様:それは普通なんじゃないんですか。デザイナーさんですから事務職として電話を受けるのでないと思いますし、不快でなければいいなと思っています。

熊谷:とりあえず、不快ではない?(笑)

堀様:いーや、全然不快ではない。それは思ったことはないです。

熊谷:うちは電話の対応は結構うるさく言うんですよ。デザイナーって職人的なところがあるから、人ときちんと話せなくてもしかたないと思われているかもしれませんが、デザイン会社はサービス業だと思っているので。

堀様:いらっしゃらない時は、ちゃんと電話を返していただけるし、それは全然問題ないです。

既存の中でどう見せればキレイに見えるのか。並べ方を変えてみる、色を加えてみるだけで見え方が一段とかっこよくなる。色のアドバイスをちょっとだけするというのもクリエイティブな仕事だと思うんですよ。

熊谷:今後何かご要望、期待することはあるでしょうか?

堀様:相談したいことは山のようにあるかもしれない。

様々な面で「ちょっとこうしたらもっと見やすくなる、キレイになる。」「FAXの送り状や請求書の印象も変えることができる。」「本当にこのマークでいいの?」とか、アドバイスを受けなければならないかも。

熊谷:企業には顧問弁護士や顧問会計士がいますよね。経営にとってデザインとかイメージとかはとても重要だと思っていて、その専門家である「顧問デザイナー」がいてもいいんじゃないかとずっと思っているんですよ。それをどうやって言っていけばいいのか悩んでいるんです。だから今、堀さんにおっしゃっていただいたようなデザイナーの使い方をしていただきたいですね。

先日、千葉県のデザインセミナーの講師をさせていただいたのですが、参加者の方に自社の販促ツールを持ってきてもらって、片っ端から添削したんです。「ココをこう直せば良くなります、ココはダメです」と2時間くらいやって。ちょっと直すだけでぐんとクオリティが上がるんですよね。でも一般の方達は自分で作っていてどう変えていいかさっぱりわからない。

堀様:ちょっと見直せば、良くなることってたくさんあるかもしれないし、専門家にデザインしてもらうとお金がかかるけれど、ちょっとアドバイスをもらうだけで良くなることってたくさんあると思いますね。

デザインっていうと常に新しいものを作っていくという気がしているじゃないですか。それは違うと思うんですよ。既存の中で、どう見せればキレイに見えるのか。並べ方を変えてみる、色を加えてみるだけで、見え方が一段とかっこよくなる。色のアドバイスをちょっとだけしてください、というのもクリエイティブな仕事だと思うんですよ。

例えばPOPをつける場合も、お金をかければいくらでも新しいものはできるかもしれないけれど、お金がない中でやらなければならない時に、既成の装飾物を買ってきてそれをどう使うのか、選び方、並べ方などのアドバイスをしていただいたら、すごく違うと思うんですよ。それもデザインの仕事じゃないかなと思います。

熊谷:なるほど、目から鱗ですね。お役に立てることがあるといいなと思います。

堀様:いや、いっぱいあると思いますよ。

熊谷:今後ともよろしくお願いいたします。

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