価格を高くしても売れる3つのポイント その2つ目は体験を売る。
人が何かを購入する場合、実は深層心理ではモノが欲しいのではありません。
すてきな体験が欲しいのです。
だからモノに関して語るよりも、そのモノを使用した時にお客さんがどの ような体験をするのか、大げさに言えばお客さんの人生をどのようにより 良くしてあげられるのかをきちんと伝えるのです。
僕が感動したのはアップルのiPhoneにFaceTimeという機能がついたときにリリースしたCMです。FaceTimeとはいわゆるインターネット回線を使ったテレビ電話の機能です。
孫の誕生日に遠く離れたおじいちゃん とおばあちゃんが一緒にお祝いしているシーンや、お互いにろうあの若い 男女が手話で会話しているシーン。iPhoneを手に入れれば、このように生活 が豊かになる、嬉しくなる、という事を一瞬で理解させてくれました。
かつてドコモが日本初のテレビ電話機能を持ったFOMAを出した時には、このようなアプローチはありませんでした。タレントが出てきてテレビ電話ができます!的なことだけで、 「だからどうした?」という印象でした。
「だからあなたの生活がこんな風にすてきになります」とか「だからあなたの人生がこんなに楽しくなります」とかの部分が抜け落ちていたのです。
ジャパネットたかたも体験を見せる事がうまいですね。 社長が主婦にボイスレコーダーを3ヶ月で4万台も売った話はマーケティング 業界では有名です。
ビジネスマンが仕事で使用するボイスレコーダーですが、 お母さんが外出した時に子どもに対して「おやつは戸棚の中にあるよ」と メッセージを吹き込んで、家族のコミュニケーションに使いましょう、という提案をしたのです。
この製品を買えば、自分の生活がこんな風に変わる のだというイメージを見せることで爆発的に売れました。
録音時間が長い、軽い、音質が良いなんて事は実は売りではないのです。
あなたの製品やサービスはお客様をどのように幸せに、豊かにできるのか、 きちんと見せてあげられてますでしょうか。
これはコピーの書き方のテクニックではなく、何を提案するのかというコンセプトの問題です。