弊社はデザイン会社ですが、販促のためにはコピーも重要な要素だと思っております。ですから基本的にはお客様に原稿を頂くのですが、目的を達することが難しいような原稿の場合、チェックして改善のポイントをアドバイスさせていただいております。
どんなにデザインが良いとしても、コピーがダメだと効果は半減、または全く効果なしということもありえるからです。
普通のデザイン会社はもらった原稿を読みやすくかっこ良くレイアウトするのみで、このようなことはしないでしょう。むしろお客さんから頂いた原稿は絶対に変えるな、触るな、というデザイン会社のほうが多いのです。多くはコピーに関しては素人ですし、文章もまともに書けないデザイナーはたくさんいます。
弊社ではコピーの研究もしていますので、経営者向けのセミナーでもコピーの書き方のポイントをお教えしたりしております。その中から少しだけポイントをご説明いたします。
コピーのアドバイスをさせていただくといっても、コピーライターが書くような感性に富んだコピーは書けません。プロのコピーライターさんにはやはりかないません。彼らの言葉に関してのこだわりや文章に関しての造詣の深さ、そして経験豊かな実績に並ぶものはデザイン会社のデザイナーの私には逆立ちしたって無理です。そのようなコピーはきちんとお金を払って依頼します。私達はプロのコピーライターさんをリスペクトしています。でも、コピーライト料ってデザイン料と同じくらいしますからね。
ここで言うコピーとはインパクトのあるセンスの光るクリエイティブなコピーの作り方ではありません。むしろ、その様なコピーはあまり必要ないでしょう。
販促ツールのチラシやホームページの文章ではお客さんに共感してもらえるような文章であればそれで良いのです。それには幾つかのコツがあります。ここではセールスコピーとか、セールスライティングと呼ばれる、購買行動を起こさせる文章の書き方をお話しします。
人は広告を読んでくれません。私達だってそうですよね。Webを見ていても絶対に広告はクリックしないし、新聞を読んでいてもスルーします。録画しておいたドラマを見るときもCMは飛ばして見ますよね。人は基本的に広告は「読まない、信じない、行動しない」のです。その3つの壁をコピーでどうやって崩すのか。
コピーのポイントは何を言うか、いつ言うか、どう言うか、どう見せるか、の4つです。
まず、何を言うか。
多くの人がやりがちなのは言いたいことを言ってしまう、ということです。
言いたいことを言うのがなぜダメなのか?言いたいことを言うのは良いのですが、その言い方です。多くの人は自社の商品の魅力や特長を一方的に書きまくります。もしくはあまり必要のない情報、例えば自分のこと(社長の挨拶、企業ポリシーなど)を一生懸命書いているのです。
何を言いたいか、ではなく「お客様は何を聞きたいか」という視点で文章を考えなければなりません。もう少し別の言葉で言うと、言いたいことを伝えるには、どう言えばお客さんが聞きたい、聞いてもいいぞ、という気持ちになってくれるのか。そんな言い方を考えるのです。
例えばうちの商品は○○がすごい!という言い方は響きません。うちの商品を買ってもらうとあなたの生活のここが変わります。あなたの人生のこの部分をハッピーにします、あなたの問題を解決します。なぜなら○○がすごいから。
というような内容になっている必用があるのです。
こんないい方は少々乱暴ですが、すべてのお客さんは所詮「自分のメリット」のことしか考えていないのです。あなたの会社や商品・サービスのことなんて関心がないのです。「お客様は何を聞きたいか」というのは「お客さんのメリット」を言ってあげる事なのです。「私のためにあなたの会社がどう役に立つ?私を幸せにしてくれるの?」という問に答えるのです。
次にいつ言うか。言うタイミングがずれていると全く聞いてくれませんが言うべき時に言えば、お客様は積極的に聞いてくれるようになるのです。
この続きは長くなるので次回にて。