封筒とかハガキとかで、切手が貼ってなくて、料金別納郵便ってマークが入っているだけの手紙ってありますよね。丸だったり四角だったりするやつです。
あれって下半分のスペースは自由にデザインできるんですが、この前それをやりました。
両面カラーで印刷するポストカードで、宛名面と絵柄面があり、絵柄面がほぼ完成した時点で宛名面をやり始めました。
その料金別納マークには、もともと絵柄面の一部を使う予定でしたので、絵柄面の背景に使ったイラストの一部をはめ込んで、それに合わせてちょこちょこ加工して他の要素ものせて、社長に見せました。
社長「これは……なに?」
私「…く、雲…?」(答える側も何故か疑問形)
社長「見えなくない?」
はい…としか言いようがない。。
直径2.5cmの半円のそのスペースはかなり小さく、大きくてもこもこな雲のアイデンティティが崩壊してるし、青空に白い雲って感じのわかりやすい色でもないので、パッと見、雲だなってわかる人はそれを作った私くらいだったかもしれません。
それではだめなんですよね。
デザインは、「これは何?」って思われちゃだめなんだそうな。
私としては、
とても小さいスペースだし、絵柄面のデザインを踏襲したざらっとしたテクスチャってことでいいんじゃないかと。確かに雲には見えないその部分を見て、これは雲だな、って認識してもらう必要はないんじゃないかなと。その部分について、別に何に見えてもさして重要じゃないかなと思って。
って言ったら「だめだよ!」って言われたわけですが。
実は同じような事を、絵柄面を作っている時にも言われていて、それはボツ案として消えていきました。
なんだかわからないものがそこにある、のがだめって訳ではなくて
見た人に「これはなんだろう?」って疑問を持たせてしまうのが、だめなんだそうです。
何故かというと、 疑問を持たせてしまうのは、その人の心を掴めていないから。
心を掴めていない=見てほしい所を見てもらえていない
つまり良いデザインになっていないということ。
それがハガキ全体のデザインだったら致命的。
でも宛名面にある小さな半円の中だって同じことですよね。
疑問が浮かばず、すっと染み込むようなデザインをつくらなくては!
ちなみにそのあと無難な柄にしてみたところ、それもだめでした。
もともと「無難」を求めたつもりはなくて、それっぽいし、キレイだしいいんじゃないかと思ったんです。けど結果「無難」になってしまっているので面白くないでしょってことです。
主役じゃなくたって、細かい部分だって、なるべく普通じゃない、つまらなくない、面白いものを目指さないと。
別の細かい所は結構凝って褒めてもらえたんですが、どうにもムラがあってだめですね~
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