以前、山梨県工業技術センターの「やまなしモノづくりデザイン塾」で販促講座の講師をさせていただいた時に、受講してくださった「青木農場」の青木さんから、見たこともないような巨峰を送っていただきました!ぶどうが3房。ひと粒の大きさが直径3センチはある。ピンポン球のようなぶどうがぎっしりついて、ずっしり重い。軸の太さが鉛筆ほどの太さで驚いた。これはおそらく、今までの人生で、最高に上等で高価なぶどうです。そして、自家製のぶどう100%のぶどうジュースもありました。このジュースが本当にうまいんです。
僕の講座の受講生だった青木さんは、山梨で「青木農園」の経営をやっています。最初にお会いしたのが、山梨の講座が終わったあと、青木さんが控え室にわざわざやってきて、自家製のぶどうジュースを持ってきてくれました。このジュースがまた、ぶどうの旨味が濃厚で、甘みが強い。もちろんぶどう100%ですから、砂糖は入っていません。そしてこの色が本当に美しい。スーパーで売っている市販のぶどうジュースはぶどうの香料を入れた色水ですから透明感がありますが、このジュースは透明ではありません。向こう側が透けて見えないのです。天然の果物をいただいているような濃いジュースです。
青木さんに関する記事がネットでもいくつかあって、やまなし暮らし支援ガイドJoYFuL(コチラ)の記事によると、彼は昔は横浜で実家が八百屋をやっていて、野菜を売っていたとか。ご両親と一緒に山梨に移住し、学校に通い農業技術を勉強されて、巨峰農家になられました。今ではこんなに立派な巨峰をつくり、自家製品のジュースも販売しています。6次産業も考えていて、そのために僕の販促講座を受けに来ていただいたのも本当にすごいと思います。このような若い人がこれからどんどん増えるといいな、と思っています。
僕が青木さんをすごいと思う、もうひとつのことがあります。数年前に青木さんは僕に名刺のデザインを依頼してくれました。農家の方や、個人事業の方の名刺は、どれも手作り感いっぱいのしょぼい名刺が多いのですが、青木さんは名刺の価値を分かっていて、ちゃんとしたデザインにお金をかけて作ってくれました。農家の人にしては斬新な名刺だと思います。「この名刺を渡すとみなさん関心を示してくれるんです」とおっしゃっていました。名刺って初対面で人と会う時に、ものすごく重要な役割をもっているツールなのです。その人のイメージを良い方にも、悪い方にも大きく変えてしまうのです。横浜から移住してきて、その地元では新人の青木さんならではの知恵であり、正しい戦略だと思います。
いただいた巨峰の味の方は、もちろん、すばらしく美味しいぶどうでした。それも種無しぶどう!ぶどうって美味しいのだけれど、種を出すのが面倒なんですよね。ひとつずつ皮をむいているとぶどうの汁がしたたり、とてもジューシー。香りが高く、甘さと酸味が絶妙で、本当に今まで食べたぶどうで、一番美味しいぶどうでした。
青木さん、ありがとうございました!
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