展示グラフィックの独特な技術や
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解説パネルのデザインは、展示物を生かすためのデザインであり、伝えるべき情報を、「伝わる」デザインにしていかなければなりません。それには、コンセプトにあった「イメージ世界の表現」、「内容の情報整理」の2点に留意してデザインしていきます。「イメージ世界の表現」とは、展示のテーマに適したビジュアル表現を選択する事です。テーマのイメージを作り上げる要素、ベースの色、書体、イラストの種類など、展示空間の雰囲気や世界感を作るためのデザインアイデアを探り、全体のイメージを創出します。しかし、いくらデザインが、格好良く、読みやすい文字で組まれていても、内容が難しい言葉の連続であったり、文章量が長すぎていては、「伝わる」デザインにはなりません。そこには「内容の情報整理」が必要になってきます。解説文は、学芸員の先生に書いていただくことが多いのですが、言い回しや、言葉が難しかったり、日本語が変だったり、わかりづらい文章だった場合、先生と話し合って、わかりやすく、しかし先生の研究内容を正確に表現できるよう、調整していきます。先生方は、自分の専門分野の研究には、詳しいのですが、コミュニケーション技術や表現技術に関しては、グラフィックデザイナーの専門分野なので、その点をアドバイスさせていただくように、コミュニケーションをとっていきます。デザインはすっきりしているのだが、読んでも、わかりづらかったり、やたらに文が長くて、読む気がしなかったり、図や、イラストが学会の論文からそのまま持ってきたような物であったりするものがよくありますが、情報の内容が展示に適しているかどうかを考えるのも、視覚伝達の専門家であるグラフィックデザイナーの仕事のひとつと考えます。デザインとは、色や形だけのものではありません。解説パネルのデザインにあたっては、書体の選択、文字の大きさ、字間、行間、一行の文字数、文章のパラグラフの文字数など、展示グラフィックならではの特殊性があります。広い空間の中で、移動しながら情報を受け取っていくという、行為は印刷物を読むことと著しく異なり、広告デザインやエディトリアルなどの感覚でデザインしていくと、読みづらい物ができてしまいます。パネルの置かれる位置や照明の照度、オーディエンスとパネルの距離、目線の高さ、展示室の壁の色、などによっても、解説パネルの文字組は変化してきます。図や表、イラストレーションに関しても、正確でわかりやすく、美しいのは当然ですが画一的になりがちです。テーマにあった、オリジナリティのある表現を探っていかなければなりません。
